Photo by (c)Tomoyuki.U(http://www.yun.co.jp/~tomo/photo.html)
アプリケーションから出力される画像は、指定されたサイズ(A4など)のpsファイルとして出力されます。
そのため、アプリケーション上で用紙いっぱいに画像を配置していない場合は、bjfilterの「フィットページ印刷」オプションを指定しても、完全フチ無し印刷は実現できません。
また、多くのアプリケーションが、アプリケーション上で表示される画像にマージン(白枠)をつけたpsファイルを出力しているため、bjfilterが受け取るデータにもマージンが付加されています。
その結果、アプリケーション上でページいっぱいに配置した画像を「フチ無し全面印刷」オプションを使用して印刷しても、用紙からのはみ出し量よりもアプリケーションが付加するマージン量のほうが大きいことがほとんどであるため、余白なしの完全フチ無し印刷をすることができません。
マージン(白枠)をつけたpsファイルを出力するアプリケーションの場合、「フチ無し全面印刷」オプションだけでは、余白なしの完全フチ無し印刷をすることができません。
そこで、画像範囲を示すBoundingBoxコメントに基づき、psファイルから画像データ部分のみを抽出して処理すると、アプリケーションの付加するマージンを排除することができます。
上記の画像領域抽出を行うには、アプリケーションの印刷設定画面で、印刷コマンドを指定する際に、lpr に<-J ”--bboxon ”>というオプションを指定します。
例: lpr -Ppixus550i_usb_ps -J”--bboxon”
アプリケーションによって、BoundingBoxが信用できない場合や、印刷コマンドを指定できない場合があります。
そのため、BoundingBoxを利用して完全フチ無し印刷を行うためには、以下の2つの条件を満たすアプリケーションを使用する必要があります。
上記の条件を満たすアプリケーションは限られているため、ここでは、完全フチ無し印刷をアプリケーションから実現する方法について説明します。
BoundingBoxの値を使用できる場合は、以下の2通りで、完全フチ無し印刷を実現します。
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用紙のアスペクト比と印字領域のアスペクト比が異なる場合に生じる差を分散させるため「センタリング」も選択することを推奨します。 |
BoundingBoxの値を使用できない場合は、bjfilterの「拡大/縮小印刷」を利用して、出力サイズを調節する方法で完全フチ無し印刷を実現します。
処理はBoundingBoxを使用する場合の画像を加工しない方法(E.3.1.1.1)と同様ですが、アプリケーションの付加する余白を考慮して画像を拡大/縮小する必要があります。
マージンをつけないアプリケーションの場合は、BoundingBoxを使用しないでも完全フチ無し印刷を実現することができます。
ただし、「E.3 アプリケーションからの印刷」の冒頭で述べたように、アプリケーションの出力は、指定されたサイズ(A4など)のpsファイルにされるため、アプリケーション上で用紙いっぱいに画像を配置していない場合は、ページフィットをしても余白なしの印刷結果は得られません。
そのため、アプリケーション上の領域いっぱいに画像を配置してから印刷する必要があります。この場合、ターミナルからの印刷の、「E.2.2.2 画像を加工する方法」と同様の方法で完全フチ無し印刷を実現することができます。
アプリケーション上の印字領域いっぱいに画像を配置できない場合は、マージンをつけるアプリケーションの「E.3.1.2 BoundingBoxを使用しない場合」の手順2.以降で、完全フチ無し印刷を実現します。
また、BoundingBoxを使用して、マージンをつけるアプリケーションの「E.3.1.1 BoundingBoxを使用する場合」と同様の操作でも、完全フチ無し印刷をすることができます。